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初めての入院~入院中

知らない爺さんと相部屋の一夜が明けた。
病棟内は朝食の時間だが、点滴だけで絶食だし、まだ腹も多少グルグルするし、出血は止まっていない。
昨日のうちに店長にも連絡したし、具合が悪くてトイレ以外は起き上がりたくないし、ひたすら体を休めるのみ。

ほどなくして「病室をすぐ移ってください」と看護師が告げに来た。
予定は午後からだったが、今のうちに移ってくれというので大部屋へ移動となった。
誰かが退院した後に入るのだが、後に自分も退院時にさっさと病室を追い出され、待合室で待つことになるのである。

大部屋は女性4人部屋で、潜水婦以外は地元の60代、70代のおばあたちである。
八重山の基幹病院であるこの病院に入院しているのは石垣島の人、および八重山諸島から運ばれてきた人であり、
見舞いに来る人も当然ながら沖縄の人ばかりである。
普段地元出身でないスタッフに囲まれ、お客も沖縄以外から来る人ばかりなので
こんなに方言の渦の中にいることはない。
おかげですっかり方言のイントネーションに耳慣れした。

朝食が済むとおばあたちのゆんたくが始まる。
ゆんたくに疲れるとそれぞれベッドに横になっている。
結局潜水婦は4泊5日しかいなかったため、長期入院のおばあたちの輪に入ることはなかったが、
皆さん親切だったし、ヨソの病室のような、わめいたりしている人はいなかったので助かった。


大部屋に移ったら、トイレが遠くなってしまった。
ガラガラと押し歩く点滴の台が高く、トイレの個室の枠にひっかかる。
そのうちトイレに歩くのもふらついてきたが、用を足すのにいちいち人の助けを呼びたくはない。
測定の結果、低血糖と判明し、後日糖度の高い点滴に変更される。

温度調節されているとはいえ、古い病棟は部屋ごとの温度が調節できず、やや肌寒い。
一人暮らしでは洗濯もままならないので、有料の病院服を着用、見た目にも病人らしい。
テレビのあるナースステーション前の待合所は長居をさせたくないのか、
ことのほか冷房がきいていて寒さに負けて病室へ戻る。

皆さんがお食事の時間、潜水婦は関係ないのでもっぱら待合でテレビを見ていた。
病院にいると入院している人だけでなく、家族を含めた、その人を取り巻く環境を垣間見ることになる。
いつも仕事帰りに母親に食事介助に来る息子さん。
シミだらけの白いTシャツにサンダル履き。
イライラが募って怒鳴るものだから、病室ではなく待合で車いすに乗せて食べさせている。
でも最後に「今日はよく食べたね」と母親を一言ほめたのが情愛に溢れている。

風呂はシャワーがあるが、介助が必要な人が優先で、午後の空いている時間のみ。
点滴を一度抜いてもらわないとシャワーがいけないからと看護師に頼んでも皆忙しいのと
担当の人によってはすっかり忘れられてしまい、シャワー室が空いているタイミングと合わない。

そんな病院生活の中で、1Fにある売店は唯一のオアシスである。
2日目まで電動式の点滴器だったため、バッテリーが切れると売店を目の前にアラームが鳴り、
病室へ取って返したこともあったが、途中から自然落下型になったので、
狭い売店の中をゆっくり一回りできるようになった。

昼間ちょっと寝ているし、看護師が消灯前や寝ている間も点滴を身に来たりするので、
眠れずにずっと暗い天井を見つめていた夜もあった。
そうして入院生活は過ぎていった。







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